近頃は家に薪ストーブを取り付けることが流行っている。
ただ暖房器具ということだけでなく、ゆらゆらと燃える火を見ながら家族、人が寄り添い、語らうといったことらしいが。
それに人は、燃えている火には心地良さを感じるらしい。
しかし、さすがの薪ストーブも囲炉裏にはかなわない。
薪ストーブの場合はストーブの前に人が一文字に並ぶが、囲炉裏は四方、八方に人がいて顔が見え、そして声が前から入ってくる。
テーブルで食事をするよりも、皆の顔が見え、視線も声も交差する。
そのうち、賑やかになり、思わず顔がほころび緩んでしまう。
昔は家族が皆、顔を見ながら食事をしていた。
だからお互いに相手を気遣い、自分より人が大切!と思う気持ちが強かったのだろうか。